インフルエンザの予防に効果的な食材とは?

新年(2019)、あけましておめでとうございます。

新年になってインフルエンザが流行の兆しを呈してきました。

インフルエンザ・ウイルスのタイプには、A型、B型、C型、D型の4タイプがありますが、主なものはA型とB型で、今年はA型が大多数を占めているようです。

一般の風邪は、ノドの痛み・鼻水・くしゃみ・咳などの比較的軽い症状が中心ですが、インフルエンザにかかると、38℃以上の高熱、頭痛・関節痛・筋肉痛、全身倦怠などの症状が現れ、とてもつらいです。

インフルエンザの予防には、マスクの着用、手洗いの励行、室内の加湿、人混みを避けること、などが推奨されています。

では、インフルエンザの予防に役立つ食材はないのでしょうか?

そこで、インフルエンザ予防に効果的なエビデンス(科学的根拠)のある食材をリストアップしてみました。

第一に挙げられるのは、「緑茶」です。

緑茶のカテキン類、とりわけエピガロカテキンガレート(EGCG)は、A型にもB型にも感染しにくくします。

これまでに行われた複数の集団調査(疫学調査)や臨床比較試験によると、“緑茶によるうがい”はインフルエンザを予防する効果があまり期待できませんが、緑茶を頻繁に飲んだ場合には、インフルエンザを予防する効果が表われます(静岡大学、2018)。

たとえば、小学生を対象とした集団調査で、緑茶を一日に1~3杯飲む生徒は1杯未満の生徒に比べ、A型インフルエンザへの感染リスクが0.62倍、3~5杯飲む生徒は0.54倍と有意に低く、やはり緑茶の多飲はインフルエンザの予防に効果があります(静岡大学、2011)。

中国の河南農業大学の総説(2017)によれば、緑茶はインフルエンザ・ウイルスのほか、試験管内試験(in vitro)や動物実験ですが、アデノウイルス、B型&C型肝炎ウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ロタウイルス、エンテロウイルス(手足口病)、エボラウイルス、デングウイルス、日本脳炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルスなどに対しても予防効果があります。

緑茶のEGCGの感染予防機序について、EGCGはインフルエンザ・ウイルスが体内の細胞表面に接着するのを防いだり、エンドソーム(細胞外からの物質の取り込みに関与するシャボン玉のような膜)の酸性化を阻害したり、の中で”(垂直記号)”で示す複数の箇所において、ウイルスの侵入ないし増殖を抑えます。

緑茶はEGCGに加えて、緑茶葉に約0.1%含まれている、あの苦味やエグミの素であるサポニンも、A型のウイルスにもB型のウイルスにも感染しにくくするようです(伊藤園、2000)。

緑茶の他に、A型インフルエンザ・ウイルスへの感染予防に役立つ食材(有効成分)として、高麗人参(ジンセノサイド)、蜂蜜(クリシン&メチルグリオキサール)、生姜(ジンゲロール&ショウガオール)、タマネギ(ケルセチン)、コーヒー(クロロゲン酸)があります。

さらに、A型に効果があるかどうか分かりませんが、インフルエンザ・ウイルスに対する抗ウイルス効果がある食材(有効成分)として、ニンニク(アジョエン>アリシン)、ウコン(クルクミン)、リンゴ(リンゴポリフェノール)があります。

なお、リンゴにはリンゴポリフェノールのほか、ケルセチンも比較的多く含まれているので、予防効果がかなりあるかも知れません。

一方、ビタミンDのインフルエンザ予防効果については、議論の余地があり、まだ一致した見解が出ていません(ポーランド/国立医学研究所、2018)。

したがって、A型インフルエンザの予防には緑茶に生姜を加えた「生姜緑茶」、またはこれに少しハチミツを加えた「蜂蜜入り生姜緑茶」を一日に3~6杯飲むことをおすすめします。

インフルエンザにかかる前の予防には、加熱した生姜がおすすめで、その理由は加熱すると増えてくるショウガオールが体を芯から温めたり、マクロファージを活性化して予防効果を発揮します。

インフルエンザにかかってしまったら、生の生姜に多いジンゲロールの解熱作用や消炎鎮痛作用によって、症状の緩和や早期回復が期待できます。