生姜緑茶で肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常を改善できることが判明!

【要旨】最近、システマティック・レビュー(統合的評価)とメタ分析という信頼性の高い統計解析手法を用いて、複数の関連論文から、生姜や緑茶が高血圧、高血糖、脂質異常ならびに肥満といったメタボ改善に役立つのか否かを評価した論文がいくつか報告されています。
その要点をまとめると
・肥満対策には、生姜も緑茶も弱いが、摂取後に有酸素運動を加えると強力になる
・高血圧対策には、生姜は弱いが、緑茶は強力であり、有酸素運動や筋力トレーニングを加えるとさらに強力になる
・高血糖・糖尿病対策には、生姜は強力であるが、緑茶は弱い
・高中性脂肪対策にも、生姜は強力であるが、緑茶は弱い
・高LDLコレステロール対策には、生姜も緑茶も強力である
・低HDLコレステロール対策には、生姜は強力で、緑茶は弱いが、有酸素運動を加えるとさらに強力になる
などのことが判明しました。
メタボが気になる人は、生姜粉末を1日あたり1~3g(生の生姜では10~30g)、緑茶を1日あたり少なくとも3~4杯(600~900mgのカテキン)を摂り、できるだけ有酸素運動も取り入れることをおすすめします。

最近、中国の南京中医薬大学での研究では、システマティック・レビュー(統合的評価)とメタ分析という信頼性の高い統計解析手法を用いて、複数の関連論文から、生姜が高血糖、脂質異常ならびに肥満の改善に役立つのか否かを評価しています。
それによると、生姜はプラセボに比べ、平均値どうしの差として
●ヘモグロビンA1c(基準値6.5%以下)を1.0%有意に下げました。
●空腹時血糖(基準値110mg/dl以下)を15.28mg/dl有意に下げました。
●インスリン抵抗性の簡便な指標であるHOMA-IR(基準値1.6以下)を0.59有意に下げました。
●中性脂肪(基準値150mg/dl以下)を24.80mg/dl有意に下げました。
●LDL(悪玉)コレステロール(基準値140mg/dl以下)を6.66mg/dl有意に下げました。
●HDL(善玉)コレステロール(基準値40mg/dl以上)を1.34mg/dl有意に増やしました。
●体格指数BMI(基準値18~25)は0.27下がりましたが、有意ではありませんでした。

一方、オーストラリアのグリフィス大学での研究では、システマティック・レビューとメタ分析という手法を用いて、複数の関連論文から、緑茶が高血圧、高血糖、脂質異常の改善に役立つのか否かを評価しています。
それによると、緑茶はプラセボに比べ、平均値どうしの差として
●収縮期血圧(基準値140mmHg未満)を2.05mmHg有意に下げました。
●拡張期血圧(基準値90mmHg未満)も1.71mmHg有意に下げました。
●LDL(悪玉)コレステロールを2.88mg/dl有意に下げました。

米国のコネチカット大学でもシステマティック・レビューとメタ分析を用いて、緑茶の肥満改善効果を調べたところ、カフェインを含む緑茶の摂取はプラセボよりも体重を0.44kg有意に減らしました。

中国の人民解放軍第三軍医大学でのシステマティック・レビューとメタ分析では、緑茶はプラセボよりも高血圧や正常高値の人に対し、収縮期血圧を1.98mmHg、拡張期血圧を1.92mmHg、それぞれ有意に下げました。

英国のブリストル大学でのシステマティック・レビューとメタ分析で、緑茶が2型糖尿病の改善に役立つか否かを評価したところ、緑茶はヘモグロビンA1cを0.32%下げますが、有意ではありませんでした。

中国の同済(Tongji)医科大学でのシステマティック・レビューとメタ分析で、緑茶が肥満者の脂質異常の改善に役立つのか否かを評価したところ、緑茶はLDL(悪玉)コレステロールを5.29mg/dl有意に下げました。

最近、米国のニュージャージー州立大学では、イラスト写真で示すように、緑茶中のポリフェノールとカフェインが肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病、心血管病、ガンの予防に有効であるという総説を発表しています。

以上をまとめると
肥満対策→生姜(弱)、緑茶(弱)だが、有酸素運動を加えると強力になる
高血圧対策→生姜(弱)、緑茶(強)で、有酸素運動や筋力トレーニングを加えるとさらに強力になる
高血糖・糖尿病対策→生姜(強)、緑茶(弱)で、生姜が特に効果的
高中性脂肪対策→生姜(強)、緑茶(弱)で、生姜が特に効果的
高LDLコレステロール対策→生姜(強)、緑茶(強)で文句なし
低HDLコレステロール対策→生姜(強)、緑茶(弱)で、有酸素運動を加えるとさらに強力になる
ということになります。

これらの結果から
2型糖尿病ないし糖尿病予備群の人や脂質異常の人は、生姜粉末を1日あたり1~3g(生の生姜では10~30g)で、1~3か月続けて摂ると、上記のような改善効果が期待できます。
血圧が高めの人は、緑茶を1日あたり少なくとも3~4杯(600~900mgのカテキン)摂ることをおすすめします。
生姜と緑茶を毎日摂り、しかも有酸素運動をする習慣は、ダイエットを含めたメタボリック症候群の解消にとても役立ちますので、是非、試してみてください。

なお、生姜や緑茶は生体機能の正常化への後押しをするのであって、正常値(基準値)内にある検査数値、たとえば正常範囲にある血圧など、が生姜や緑茶を摂ることによって低血圧になってしまうということはありません。