生姜緑茶で呼吸器系感染症を予防しよう!

【要旨】冬になると主に呼吸器系の感染症を発症する人が増えて来ます。マスク、手洗い、うがい、加湿などで予防することも大切ですが、食材によって予防することもできます。その代表的なものが、生姜(主にジンゲロール)と緑茶(主にエピガロカテキンガレート)です。これまでに報告された研究論文によると、生姜はRSウイルス、鳥インフルエンザウイルス、肺炎球菌などを撃退し、緑茶(煎茶)はインフルエンザウイルス、風邪(普通感冒)などを撃退します。つまり、生姜と緑茶を摂る習慣によって、これらの呼吸器系感染症にかかりにくくなります。さあ、この冬から「生姜緑茶」習慣を初めてみましょう。きっと「生姜緑茶」の抗病原体効果を実感できます。

冬になると毎年流行するのが呼吸器系の感染症ですが、その原因となるウイルスは百種以上と言われています。

その中で、乳幼児が最も感染しやすいのがRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus;呼吸器合胞体ウイルス)です。台湾の高雄医学大学による試験管内実験で、生の生姜に多く含まれているジンゲロールはRSウイルス感染を阻止することがわかりました。そのメカニズムは、ジンゲロールがウイルス感染時に粘膜上皮細胞を刺激してインターフェロン(IFN-β)を産生させ、自然免疫系を賦活させることによって抗ウイルス効果を発揮するからだそうです。

また、パキスタンのバオーディン・ザカリヤ大学での試験管内実験で、生姜は中国などで流行した高い致死率のH9N7型鳥インフルエンザに対しても抗ウイルス効果を発揮することがわかりました。鳥インフルエンザに対する抗ウイルス効果はニンニクにもありますが、生姜のほうが低い濃度で効果を発揮します。

さらに、免疫力が低い5歳未満の乳幼児や65歳以上の方では、肺炎球菌によって肺炎などを発症することがあります。肺炎は日本人の死因第3位であり、特に65歳以上の人の肺炎の原因菌としては、肺炎球菌が一番多いと言われていますが、カメルーンのブエア大学での試験管内研究で、生姜がこの肺炎球菌に対して抗菌効果を発揮することがわかりました。

ところで、急な高熱、全身の倦怠感や痛みを伴うインフルエンザウイルスには、A、B、Cの3つの型があり、毎年「流行」するのはA/H1N1型(Aソ連型)、A/H3N2型(A香港型)とB型です。韓国の延世大学校での試験管内研究で、緑茶とりわけ煎茶に多く含まれるカテキンがA/H1N1型(Aソ連型)、A/H3N2型(A香港型)、B型の何れのインフルエンザウイルスに対しても抗ウイルス効果を発揮することがわかりました。

そして、カテキンには、エピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガレート(ECG)、エピガロカテキンガレート(EGCG)の4種類がありますが、最も強力なのがエピガロカテキンガレート(EGCG)です。このエピガロカテキンガレート(EGCG)はウイルス感染細胞やガン細胞などを直接攻撃するナチュラルキラー(NK)細胞を活性化して自然免疫を高める働きもあります。

カナダのシャーブルック大学による試験管内実験では、アデノウイルスなどによって年間を通じて散発的に発症する風邪(普通感冒)に対してもカテキンとりわけエピガロカテキンガレート(EGCG)が抗ウイルス効果を発揮することを明らかにしています。

さあ、皆さん、これらのエビデンス(科学的根拠)に基づき、この冬からは呼吸器系感染症にかからないように、「生姜」と「緑茶」をしっかりとるようにしましょう。生姜も緑茶(煎茶)も一度にたくさん摂るよりも、1日に3~6回ほどに分けてとるようにすると、抗病原体効果が一層高まります。

なお、は茶カテキンの抗病原体(抗菌・抗毒素・抗ウイルス・抗真菌)効果の一覧を示したものです。もちろん、生姜にも茶カテキンに負けないくらい抗病原体効果があるので、生姜緑茶はWの抗病原体効果を発揮します。