【第82節】生姜はメタボを改善し健康長寿を叶える食材No.1

【要旨】動脈硬化・ガン・アルツハイマー病のように、慢性炎症に関連する疾患の予防に生姜が抜群の効果を発揮するという報告がなされました。それは9つの臨床研究を統計的に統合(メタ分析)し、総合評価したシステマティック・レビューであるため、その結果の信頼性はかなり高いものです。このレビューによると、乾燥粉末生姜を1日2g程度、これを2~3ヵ月間摂り続けることにより、慢性炎症を食い止め、しかも高血糖や脂質異常も同時に改善します。つまり生姜の継続的摂取はメタボを改善してくれるだけでなく、健康長寿も叶えてくれることがほぼ確実となりました。

 平成29年5月10日のNHK「ガッテン」では、健康長寿の秘訣は体内に慢性炎症がないこと、というのがテーマでした。

 痛みや熱がないのに慢性炎症が長く続く状態は細胞や臓器が傷つけられている状態で、いずれ動脈硬化、ガン、アルツハイマー病などにつながる可能性があります。

 日本人の死因は第1位ガン(29%)、第2位心疾患(15%)、第3位肺炎(10%)、第4位脳血管疾患(9%)という順です。

 慢性炎症は自覚できない弱い炎症ですが、CRP(C反応性タンパク)という血液検査項目で分かります。

 CRPはに示すように、体内に炎症が起きると数値が上がりますが、0.3mg/dl以下であれば問題はありません。

 慢性炎症は、過度のストレス・喫煙・過度の飲酒・高血糖など、さまざまな要因で起きます。

 もう一つ注意すべきは、過食や運動不足などで内臓脂肪がたまり肥満状態となると、この内臓脂肪細胞に免疫細胞が集まって慢性炎症を起こし、CRP値が高まります。

 最近、生姜の習慣的摂取は体内の慢性炎症を防ぎ、高めのCRP値を下げることが分りました。

 しかも、生姜は高血糖や脂質異常の改善にも効果を発揮することも明らかになりました。

 それは北京にある中国武装警察部隊総合病院による論文(2016)で、2008~2016年にかけて報告された9つの臨床研究を総合評価した論文(システマティック・レビュー)であるため、かなり信頼性が高いものです。

 この論文によると、乾燥粉末生姜を1日に1~3g、これを1.5~3ヵ月間とり続けることによって、慢性炎症の指標となるCRPが0.84mg/L下がることが明らかになりました。

 そのほかに、この生姜の習慣的摂取は血糖値の重要な指標であるHbA1c(ヘモグロビンA1c)を1.01%下げることも分かりました。

 HbA1cの基準値は5.6%(NGSP)未満であり、5.6~6.4%では境界型糖尿病、6.5%以上では糖尿病と判定されます。

 さらに、この生姜の習慣的摂取はLDL(悪玉)コレステロールを1.33mg/dl下げ、HDL(善玉)コレステロールを1.16mg/dl増やし、中性脂肪(トリグリセリド)を1.63mg/dl下げます。

 つまり、この生姜の習慣的摂取を1.5~3ヵ月間続けることによって、糖尿病や脂質異常の改善にも効果を発揮します。

 高血糖もしくは脂質異常が気になっている人、そして真に「健康長寿」を願っている人は是非、生姜習慣を続けてみてください。

 生姜の習慣的摂取はメタボ体質の改善だけでなく、慢性炎症を防いで、心血管病やガンや認知症にかかりにくくし、健康長寿を叶えてくれる可能性の高い食材ナンバーワンと言えます。