【第62節】ショウガは卓越したダイエット食材です-身近で安価で保証付き-

  食事の最初にショウガ(生でも乾燥でも可)を摂ると、ショウガが摂取した脂肪の腸管での消化・吸収を抑え、エネルギーの摂りすぎを防ぎます。
  熊本県立大学の韓氏らの研究(YAKUGAKU ZASSHI 2005;125(2):213-7)では、マウスを15匹ずつ、普通食群、高脂肪食群、高脂肪食+ショウガ抽出物1%群、高脂肪食+ショウガ抽出物3%群の4群に分け、各群とも約18.5gの体重が8週間後にどれだけになるかを調べました。
  その結果、右図のように、普通食群は32.5g、高脂肪食群は43g、高脂肪食+ショウガ抽出物1%群は37.5g、高脂肪食+ショウガ抽出物3%群は36gとなり、高脂肪食群に比べ、ショウガ摂取により8週後の体重増加が13~16%抑えられました。
  桐生短期大学の榮氏らの研究(桐生短期大学紀要 2006; 17: 11-17)によれば、ショウガは乾燥重量1g(生ショウガ10g相当)の水抽出物でも、90℃2時間加熱した油抽出物でも、膵リパーゼ(脂肪分解酵素)活性を有意に阻害しました。
  つまり、ショウガは日常的に摂れる量で、腸管での脂肪の消化・吸収を抑えることができます。
  また、同氏らの別の研究(桐生短期大学紀要2005; 16: 13-17)では、緑茶は烏龍茶よりも膵リパーゼ活性阻害作用が強く、また緑茶には濃度依存性(濃いほど作用が強い特性)も見られることを明らかにしています。
  太りたくない人は、特に脂っこい料理を食べる際、「ショウガ緑茶」を摂ると、烏龍茶よりもはるかに肥満防止に役立ちます。
  BMI25以上で肥満防止だけでなく、ショウガでダイエット(減量)を目指そうという人は、しっかり加熱・乾燥したショウガを摂ってから有酸素運動をすると効果的です。
  加熱・乾燥したショウガは、主要成分のジンゲロールが減り、相対的にショウガオールやジンゲロンが増えています。
  ショウガオールやジンゲロンは交感神経活動を高めるとともに、副腎髄質ホルモン(脂肪分解ホルモンともいう)であるアドレナリンやノルアドレナリンの分泌量を増やし、これらがホルモン感受性リパーゼ(HSL)による脂肪細胞中に溜まった中性脂肪の分解を促して、筋肉(遅筋=赤色筋肉)で燃えやすい遊離脂肪酸に変えるため、加熱・乾燥したショウガを摂った後の有酸素運動(aerobic training)で糖に代わり脂肪が優先的に燃やされます。
  ただし、有酸素運動をしなければ、遊離脂肪酸は中性脂肪となって、また脂肪細胞中に戻ってしまいます。
  さらに、私(平柳要)たちの研究(人間工学 2009; 45(4): 236-41)で、ショウガは摂取後3時間くらいまで、人でのエネルギー消費量を高めることも分かりました。
  なお、11月9日(火)の夜、日本テレビ系「魔女たちの22時」に登場した田中啓子さん(右写真中央)は、ショウガダイエットで、113kgあった体重を52kgへと61kg減らすのに成功しています。
  このように、「ショウガダイエット」は、健康的で経済的でエビデンス(科学的根拠)もあり、誰にでも楽々できる超簡単おすすめダイエット法なのです。
  もちろん、一日の食事量がオーバーカロリーの人は、食事の量や品目を見直して標準カロリー以下でバランスのよい食事にすれば、ダイエット効果と健康促進効果はさらに高まります。