【第26節】“しょうが”は変形性関節症(OA)の痛みや強ばりを軽減します!

  最近、重労働や肥満ならびに過大な運動負荷などとの関わりで、加齢とともに、膝や股の関節ならびに脊椎において、軟骨が破壊され、下図のように、骨や軟骨の増殖性変化をきたす変形性関節症(Osteoarthritis; OA)にかかる人が増えています。
  東大病院関節疾患総合研究講座の吉村典子氏らの報告によれば、最近の膝OAの患者数は2,530万人(男860万人,女1,670万人)、腰椎OAは3,790万人(男1,890万人,女1,900万人)と推定されています。
  最初は関節を使いすぎた後の痛みですが、進行すると軽い運動や安静時にも痛み、夜間痛も見られるようになります。
  そして、次第に運動時にコツコツと音がしたり、炎症によって関節が腫れたり、水がたまってきたりします。
  OAの初期には、消炎鎮痛薬を服用したり、痛み止め入りの湿布やテープなどを貼ったりすると症状が緩和されます。
  漢方でも、“しょうが”が関節リウマチやOAに対して使用されている旨の記述がありますが、本当にOAに対して効果があるのでしょうか?
  フロリダ州にあるマイアミ退役軍人医療センターのAltman 氏らのランダム化比較試験(Arthritis Rheum 2001;44(11):2531-8)では、膝OA患者261人を2群に分け、255mgのしょうがエキスに、しょうが科のガランガ(galanga)を加えたカプセルを朝と夕に摂るしょうが群と、ココナツオイルを摂るプラシーボ群において、6週間にわたり、約15m歩いた時の痛みの度合いなどを主観評価しています。
  その結果、歩行後の膝の痛みや硬直感(強ばり)は、しょうが摂取によって有意に緩和されることが分かりました。
  また、イスラエルのテルアビブ大学医療センターのWigler 氏らのランダム化交差比較試験(Osteoarthritis Cartilage 2003;11(11):783-9)では、膝OA患者29人を2群に分け、250mgのしょうがエキスを摂るしょうが群とマルトデキストリン(消化のよい澱粉)を摂るプラシーボ群において、12週間様子を見た後、しょうが群とプラシーボ群を交替し、24週間目からは両群に”しょうが”を割り当て、動作時の痛み、体の安定性、膝の周径について100mmの物差し状の評価用紙(VAS)で主観評価しました。
  その結果、最初の12週では、しょうが群だけでなく、プラシーボ群でもプラシーボによる鎮痛効果で、動作時の痛み(右図)が同じくらい軽減されますが、その後の差は歴然で、しょうがが大幅に痛みを軽減することが分かりました。
  体の安定性も、同様にしょうが摂取でよくなり、また膝周径もしょうが摂取で小さくなりました。
  このように、”しょうが”の継続的な摂取は炎症を引きおこすプロスタグランジンの生合成を抑え、炎症に伴う腫れや痛みを和らげるものと思われます。
  将来、要介護への大きなリスクとなるOAに対しては、しょうが(消炎鎮痛作用)やグルコサミン(軟骨形成作用)の摂取も大切ですが、その症状が出る前に、太っている人は減量し、かつスクワット、ストレッチ、ウォーキングなどで筋肉や関節ならびに骨をしっかり鍛えておくことが何よりも大切です。
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