【第3節】冷え性の人はショウガを食べて、マフラーを!

  加熱処理したショウガを食べると3時間くらいは体幹部(胸腹部・腰背部)を中心に血行がよくなり、消化促進などが図られますが、抜本的な冷え性の改善にはなりません。
  冷え性の人は、エネルギーを燃やす場所である筋肉が少なかったり、運動などで身体を動かす機会があまりなかったりして、体内でつくられる熱の発生量(基礎代謝)が低い状態にあると考えられます。
  環境温が低くなると、右図のように、身体からどんどん熱が奪われるため、特に基礎代謝の低い冷え性の人は手や足の表面を流れる血流量を減らして、できるだけ手や足から熱が逃げるのを抑えてしまうため、手や足の表面温が下がり、冷たくなります。
  また、冷え性の人は、過度のストレス状態にあったり、不規則な生活をしていたり、あるいは更年期障害であったりして、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れたり、末梢血管では交感神経のトーヌス(血管の収縮・拡張)が円滑  に行われなくなったりしています。
  自律神経の不調を解消するには、心身ともにリラックスできる規則的な生活習慣を身につけたり、室内外の温度差を大体5℃以内に保ったり、さらに入浴時などに手や足に対して温浴・冷浴を何回か繰り返したりして、正常な自律神経性の   末梢血管反応に戻す工夫が必要です。
  さらに、女性では、鉄欠乏性の貧血になりやすく、それに無理なダイエットが加わると、なおさら冷え性になりやすくなり、加齢とともに、手や足の冷えから次第に腰背部の冷えと場所も変わってきます。
  冷え性の人が、冷えを防ぐ緊急避難的な方法としては、冷たい外気に触れる前に、首や手首・足首および腰背部を保温することです。
  特に、動脈血が外気で冷やされやすい首には暖かいマフラーを巻き、さらに、身体を冷やしたり、きつく締めたりすることのない服装で冷気を防ぎます。
  また、お風呂は熱めの湯よりも温めの湯(38~39℃)で15~20分間の半浴をすると、手足の芯まで温まり、入浴後のポカポカ感が長持ちします。
  そして、特に冬場は、加熱したショウガやニンニクなどの身体を温める食材や、タマネギ(生か、スライスして水に曝さず20分間くらい空気にさらしてから加熱調理したもの)などの血液サラサラ食材をとったり、ビタミンEやココアポリフェノールあるいはフランス海岸松樹皮抽出物(ピクノジェノール)といった末梢血管伸展作用のあるサプリメントをとったりするとよいでしょう。
  しかし、抜本的に冷え症を改善するには、加齢とともに低下してくる基礎代謝を、筋肉トレーニングによって、できるだけ低下させない工夫が必要となります。